はじめに
長年続けてきた積立投資で、運用資産が5000万円を超えました。
ふと気づいたのは、「これまで」と「これから」は、同じ“投資”でも性質がまったく違うということ。これまでは“増やす”ための投資、これからは“活かす”ための投資。つまり「資産形成」から「資産運用」へのステージ移行です。
資産形成とは──働いて資産をつくる時期
資産形成とは、収入の一部を積み立てて、複利の力で資産を増やしていく段階です。
この時期の主役は“自分の労働収入”。給与から投資資金を捻出し、毎月コツコツと投資信託を買い続ける──そんな時間が積み重なっていきます。
私の場合も、毎月20~30万円ほどを全世界株式インデックスに積み立ててきました。リスクを取りながらも「未来のための入金」を続けることで、ようやくここまで資産が育ちました。
このフェーズでは、入金力こそ最大の武器です。
資産運用とは──資産に働いてもらう時期
一方、「資産運用」とは、すでに築いた資産を守りながら、持続的に使っていく段階です。
これからは新しい入金を抑え(iDeCoの23,000円だけを継続)、運用資産から年2.5%ずつを現金化していく予定です。
つまり、キャッシュフローの向きが「働く→投資」から「投資→生活」へと変わるのです。
この段階では、重要なのはリスク管理と持続性。
リスク資産と安全資産のバランスを見直し、相場の波を受け止めつつ、生活に必要な現金を確保していきます。
「増やす」よりも「守りながら使う」ことが目的になります。
まとめ──“お金に働いてもらう”フェーズへ
資産形成と資産運用は、同じ投資でも目的が異なります。
前者は資産を“作る”ための積み上げ、後者は資産を“活かす”ための管理。
5000万円という区切りを越えて、いま実感しているのは「数字の大きさ」よりも「お金の役割」が変わったことです。
これからは、働いて稼ぐのではなく、資産に働いてもらいながら暮らす。
そのために、運用の仕組みを整え、少しずつ現金化していく。
人生のフェーズが変わる瞬間に立ち会えることも、長期投資家としての喜びの一つだと感じています。