路地裏の牛の資産運用

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投資雑記

「マルサの女」権藤社長に学ぼう

投稿日:2016-03-18 更新日:

路地裏の牛です。

福岡市で暮らしています。今日は朝から雨が降っていましたが、卒業袴を着て、笑顔で母親らしい人と歩いている女性がいました。

ご卒業&4月から新社会人となる皆さん、おめでとうございます。

今回はお薦めの映画について書いてみました。マルサの女は、1987年公開の日本映画です。

マルサ(国税局査察部)に勤務する女査察官と、脱税者との戦いをコミカルかつシニカルに描いたドラマで、前半の脱税を暴くテクニックから、後半の虚々実々の駆け引きへ場面が展開していく映画です。サスペンスを縦軸に、ヒューマンなドラマを横軸に織り込み、豊かな映画世界を作り出すことに成功した伊丹十三映画の大ヒット作です。

その中に登場する、権藤社長の台詞は、分配金で幸せな小金持ちを目指す、全ての者の指針となる言葉です。

金を貯めようと思ったらね。使わないことだよ。
あんたは葬式があれば2万、結婚式があれば3万と出すでしょう。
そんなもん出していたら金は残らない。
100万あったって、使えば残らない。
10万しかなくても、使わなけりゃ、まるまる10万残るんだからね。
あんた今、ポタポタ落ちてくる水の下に、コップを置いて水ためているとするわね。
あんたのどが渇いたからといって、半分しかないのに飲んじゃうだろ。
これ最低だね
なみなみいっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃだめだよ。
いっぱいになって、溢れて、ふちから垂れてくるやつ。
これを舐めてがまんするの。

実は、結構、最近になり、「なるほどね」というのが分かったような気がします。。。これは真髄ですね。今、思えば、20代前半に理解しておきたかったです。ここまで来るのに、20年もかかってしまいました。

J-REITの投資に当てはめてみても、投資資金(元本)の額が大きければ、大きいほど、分配金という収益は大きくなるわけで、十分な分配金が得られる水準になるまでは、決して、元本には手を付けてはいけないということです。

実際は、その水準になっても、決して、元本には手を出してはいけません。おそらくは、一生涯、手をつけてはならないものが元本であり、次の世代に、その精神と共に、引き継ぐべきものです。

たぶん、究極は、元本がお金であることは忘れてしまった方がよいのだと思います。お金ではなく、溢れ出る水を生み出すシステムなのだと。

子供の時から、今まで、何度も見ている映画ではありましたが、ようやく、台詞の意味するところを理解できたかな、と思います。理解はしました。あとは、時間がかかっても、コップの水を一杯にするだけです。(コップの大きさは、人それぞれです)

今のボクの計画では、最短でも、65歳を超えるまでは、証券口座から資金を引き出さないと決めています。それまでは、毎月、資金を注入し、分配金なども全額、再投資するつもりです。順調にいけば、あと、22年。下の子が大学を卒業する頃でしょうか。(それがボクが決めたコップの大きさです)

溢れ出る水といっても、ボクが到達できる、年間の分配金は、100万円にも満たない金額かもしれません。それでも、個人年金や、公的年金などを合わせれば、そこそこの年収にはなりそうです。子供たちにも迷惑をかけずに、夫婦二人が、老後の生活を、それなりに楽しく送れるようであれば、何も思い残すことはないだろうと考えています。

場合によっては、ボクは1円も使うことなく、この世を去ることにもなるかもしれませんが、使わずに済んだということなら、お金で苦労することもなく生涯を終えられて、幸せだったということです。

将来的には、保有株式の、子供たちへの相続も発生すると思いますが、その直後に、子供たちがおバカなこと(売り払ったり)をしないように、精神の継承を、今から考えておかなければなりませんね・・・

もし、新社会人になった時に、この精神を身に着けていたら、ボクの運用資金も、今の何倍にもなっていたかもしれません。。。後悔しても、20年という時間を取り戻す術はもうありませんが、20代の方には十分な時間があります。決して、将来を悲観することなく、自分の未来に投資することを、忘れないでください。(最初は小さくても、徐々に、自分のコップの大きさを広げていってください)

あと、若い人はなるべく悲観的な言葉を使わないようにしましょう。悲観的な言葉=思考停止&何も行動を起こさない現実逃避だという認識を持つように。たぶん、悲観からは何も生まれてきません。悲観を跳ね返す「前向きさ」は、困難な状況を何度も乗り越えていくことでのみ、鍛えられます。頑張れ、新社会人!

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