投資をしていない人から、よく受ける質問で「投資って始めた方がいいんですか?」がある。
そういう質問を受けると、私は「無防備すぎて、ライオンに食べられてしまう人」をイメージしながら、「投資は始めた方がいいですよ」と、できるだけ笑顔で答えることにしている。
中には、事あるごとに、何度も同じ質問をしてくる人がいるのだけれど、だんだん面倒になってきて、そういう人には「必要と思えるなら始めてみたら」と答えている。
結局のところ、決めるのは、私でなく、あなた自身なのだ。
何度も同じ質問をしてきて、投資に使える時間を無駄に浪費している人をみていると、ちょっと悲しくなってしまうのは、私だけだろうか。
好奇心って素晴らしい
もしかすると、「無防備すぎて、ライオンに食べられてしまう人」は、投資に対する好奇心が弱いのかもしれない。
私が株式投資に興味を持ち始めたのは高校生の時、自分のおこづかいで、何冊もの投資本を買い込み、夢中になって読んでいた。
母親からは、「投資は危ないからやめておきなさい」とか「昔、投資で大損をこいた人の話」とかを何度も聞かされて、考えを改めるように説得されていたけど、その後、「金持ち父さん、貧乏父さん」の本にも出会い、自然と投資に向き合うようになっていたと思う。
好奇心があるのと、ないのとでは、その後の行動も変わってくるというのはたぶん間違いない。
昭和のよき時代
調べてみたのだけれど、1974年、郵便貯金(分割民営化後はゆうちょ銀行の貯金)の通常貯金(普通貯金)の金利は4.32%だったらしい。
ちなみに、1年満期の定期貯金の金利は7.5%である。
今では考えられないけど、日本経済が成長している時代。
銀行に預けておくだけで、お金がどんどん増えるよい時代があったのだ。
私の両親はこの時代を知っている世代なので、私が若かりし頃、貯蓄を信じていたこともうなづける。
令和はどうか
少子化が進み、高齢者の数も増えている。
高齢者1人を、若者1人で支えなければならない時代がすぐそこまでやってきている。
人口減少はすでに始まっているし、日本経済が再び、成長することはありえない。
日本経済が右肩上がりになることはなく、銀行預金での運用もありえないと思う。
今の時代、普通預金に1年間、100万円を預けても、0.001%ぐらいの金利しかつかない。
利子の税率は20.315%なので、10円にもならない。
そんなわずかな利子では、1回分のATM手数料すら支払うことはできない。
低金利の時代、銀行も経営が厳しく、預金者から口座維持手数料を徴収しようとしている。
まもなく、無料で口座を利用できる時代も終わりを遂げようとしているのだ。
単に、銀行にお金を預けているだけでは、増えるどころか、減っていく時代がまもなくやってくる。
これを読んでいる人が、私のイメージする「無防備すぎて、ライオンに食べられてしまう人」なのかどうかは分からないけど、もしそうなら、今すぐ考えをあらため、投資の勉強を始めて欲しいと、切に願っている。
若者よ、未来を切り開くのは自分だ
投資は少額でも始められる。
娘たちにも同じことを伝えるつもりだ。
もし、将来に不安があり、まだ、あなたが証券口座を持たない人なら、すぐにでも開設手続きすることを考えてみて欲しい。
SBI証券や、楽天証券などのネット証券なら、大丈夫だと思う。
つみたてNISAが開設できたら、S&P500か、全世界株式のインデックス投資を始めて欲しい。
最近の私は、S&P500より、全世界株式インデックスをすすめているのだけれど、20代なら、40年以上は積立時間を確保できると思うので、S&P500でも大丈夫だと考えている。
余計なことはしなくてよい。
ただひたすら、積立投資で、数量を積み上げていくことだけに専念してみて欲しい。
積立期間も長いので、株価を気にする必要はない。
株価暴落は数量を増やすチャンスなので、むしろ喜んで欲しい。
月収の80%以下で生活し、20%は投資に回すようにして欲しい。
そうしていれば、お金の心配をすることなく、幸せな老後を迎えることができるだろう。
うまくいけば、老後を迎える前に、億万長者になれる幸運をつかめる人になれるかもしれない。
あなたの、幸運を祈る。
牛の歩みも千里、未来のためにタネをまこう!