国際通貨基金(IMF)の経済成長率予測(2022年1月)によると、世界の経済成長は鈍化していくようです。
米国株に集中投資している人や、新型コロナのパンデミックに突入してから、投資を始めた人にとっては、これからの数年、試練の時が訪れるかもしれません。
IMF世界経済の成長見通し(実質GDP成長率の変化)
2022年1月のIMF世界経済の成長見通しでは、世界全体で経済成長が鈍化するという予測が出されました。
中でも、米国は、世界の経済成長より、低成長になる見通しが出ていて、厳しい状況に追い込まれていきそうな感じです。
世界中で、最も経済成長見通しが高いエリアは、アジアの新興市場国と発展途上国でした。
西暦 | 世界 | 米国 | 中国 | アジアの新興市場国と発展途上国 |
2021年 | 5.9% | 5.6% | 8.1% | 7.2% |
2022年 | 4.4% | 4.0% | 4.8% | 5.9% |
2023年 | 3.8% | 2.6% | 5.2% | 5.8% |
世界の経済成長は、なぜ鈍化しているのか
世界経済をけん引してきた、米国と、中国の回復が鈍化していることの影響が大きいようです。
新型コロナ・パンデミックによる供給網の混乱で、物流も滞り、資源やエネルギー価格も値上がりが続いています。
こういう状況が、成長見通しの重しにもなっていて、インフレを押し上げています。
インフレについては、供給網の改善や、金融引き締め(利上げ)で、2022年には和らぐ見込みのようですが、しばらくは、株価にもマイナスの影響が続きそうです。
長期投資家に焦りは禁物
いずれ、新型コロナのパンデミックも克服できる時がやって来るでしょう。
全世界株式インデックスに積立投資している場合は、ファンド内でも必要に応じて、適切に国際分散の調整が入ると思うので、あまり気にする必要はないと思います。
今まで通り、愚直に積立投資を続けていきましょう。
一方、米国株(S&P500、全米株式VTI)だけに、集中投資しているような場合、数年間は、よいパフォーマンスが得られない可能性もありそうなので、株価が下がってしまった時の覚悟だけは、事前にしておくことが大切だと思います。
焦って、損切りなどはせず、安く買えるチャンス到来と前向きに考えて、こちらも積立投資を続けていけば良いのではと思います。
まとめ
人は豊かさを求める動物です。
今日より、明日は、少し豊かになろうと、世界中の人が日夜頑張っています。
今後も世界の人口は増えていきますし、長期的には世界経済も成長していきます。
ど~んと構えて、「長期・分散・積立」投資を継続していきましょう。
牛の歩みも千里、未来のために種をまこう!
-
米国株一強時代の終焉、世界株式へのバトンタッチ
本業の片手間で投資を行うなら、インデックス・ファンドがおすすめです。 私は「全世界株式」が本命だと考えています。 これまで約10年間、米国が世界経済をけん引してきたことは疑いようもなく、米国株投資は特 ...
-
米国株式と全世界株式、どちらのインデックスに投資すればよいの?
私がインデックス投資をはじめようと思った時、米国株式(S&P500)にするか、全世界株式にするか、かなり迷いました。 それこそ、Google、YouTubeの検索キーワードに「全世界株式 s&p500 ...